任意売却とは、メリット
＂任意売却＂で競売を回避できます
「月々のローン返済がきびしくなってきた…」
住宅ローンの返済の滞納がつづくと、ローンの権利が債権者へ移り、自宅が強制的に競売にかけられてしまいかねません。
この「競売」、任意売却と比べると、かなり条件がきびしいものなのです。
そこで、競売と比較して、任意売却にはどのようなメリットがあり、なぜわたしたちが任意売却をおすすめするか、ポイントをしぼってわかりやすく解説します。
任意売却とは？
任意売却とは、自宅の住宅ローンの返済が困難になったなどの場合に、ローンを残したまま住宅を売却することで、その売却代金をローン返済に当てる方法です。
競売のしくみ
- ローンの支払いが滞る
転職や持病、収支の悪化などで住宅ローンの支払いが難しくなり、実際に支払いのない期間が数ヶ月発生します。
- 保証会社による一括返済
すると、ローン支払いではなく一括返済が求められますが、一括返済ができないと、住宅ローン保証会社が代わって返済し、債権者が銀行から保証会社になります。
- 自宅が差押られる
債権者となった保証会社は、裁判所に抵当不動産である住宅の差押さえを要求します。
差押えが認められると、自宅が差押さえられます。 - 競売にかけられる
裁判所主導で自宅の価格調査が行われ、それをもとに入札条件が設定されます。その後、裁判所により入札期間が公開告知されます。
- 入札成立・自宅退去
購入者が現れると、入札が成立します。すると、住宅の引き渡し命令が言い渡され、強制退去となります。退去費用は退去者持ちです。
このように、競売では債務者である「自分」は、決定プロセスに介入できません。
自分の意思は反映されず、安い売却価格で自宅が叩き売られる上に、債務が残り督促される状況は続きます。
加えて、強制的に引越しせざるを得なくなるのです。
しかし、任意売却を賢く利用すれば、債務を片づけてすっきりと再出発できます。
任意売却のメリット
任意売却では、一般の不動産市場で住宅を売却するため、相場も一般の中古住宅を売却する際と同様です。なので、競売における入札価格よりも高額で売却することができます。
競売の場合には、裁判所の公告により住宅の買受人を募る形を取ります。このため、自宅が競売にかけられていることを、インターネット上などで誰でも知ることができるのです。しかし、任意売却はこの公告がありません。売り主の自由意思で、自分の持ち物を処分するだけなので、信用に疵もつかないのです。
競売でも任意売却でも、住宅の売却金を債務の返済に当てますが、この時すべての債務を返せるとは限りません。任意売却では、より高く住宅を売却できるため、残りの債務が少なくなりますし、残債の支払い方法についても銀行との交渉の余地があるのです。
一方、競売では残債が多く、債権者が保証会社に変わっているため、督促も厳しくなる傾向があります。
任意売却では、住宅の売却金の使い方について、銀行との交渉をします。この時、ローンの返済計画だけでなく、住宅売却後の引っ越し費用の工面についても話し合いを持てるのです。
自宅の所有権自体はローン返済のため売り払ったとしても、自宅に住み続けられる、リースバックという方法があります。リースバックでは、自宅を売却したのち、家賃を支払って賃貸として住むことになります。住み慣れた家から離れたくない方にご検討いただきたい手段です。
このように、任意売却ではそのプロセスの中で、ご自身の意思を反映しやすいしくみが採用されています。 住宅ローンを整理し、できるだけ自分の希望する形を叶える方法として、自宅が競売にかけられる前に任意売却の検討をおすすめします。また、自分の現状だとどのような方法が最適で、どのような任意売却を含めた返済計画が考えられるかを知りたいときは、一度任意売却と債務整理の専門家へご相談されると今後の見通しが立ちやすいでしょう。